子供がゲーム依存症になったときの対処法【ゲームは報酬】【ゲーム依存症と疑う前に】

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この記事は約11分で読めます。
相談者
相談者

子供のゲーム時間が長すぎて、生活に支障が出てきてるんだけど、これって『ゲーム依存症』かしら?

ボスゴリラ
ボスゴリラ

生活に支障が出ているならゲーム依存症が疑われますね・・・

この記事には『依存症』について解説しているので、是非参考にしてみてくだいさい!合わせて対処の仕方についても記載しています!

家族から子供に適切なアプローチをすることで『依存症』で、苦しんでいる子供本人を助けられるので、救ってあげてください!

記事を書いた人:ボスゴリラ
経歴:児童厚生施設や児童福祉施設など子供関係の職種に20年ほど携わり、
現在は児童発達支援施設で勤務している3児の父です。
趣味:脳科学や心理学などの人間関係に役立つ学問を学び、職場やSNSで発信すること。
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今回、記事にさせてもらったのは『子供がゲーム依存症になったときの対処法【ゲームは報酬】』です。

先日、『ドーパミン』(【子育て脳科学】子供のやる気を引き出す大人の知識【ドーパミン】)について記事を書かせていただきましたが、ドーパミンは出すぎると『依存症』になるケースが多く、
今、世の中で言われている「依存症」と名の付く物は、ドーパミンの放出過多によるものと知られています。

近年、私のところにも「子供がゲームのやりすぎで困っている」と、相談される保護者の方も多く、家庭でのゲームとの関わりを考えさせられる場面が多くなっています。

子供がゲーム依存症になってしまう前に、保護者が子供に対してゲームとの適切な距離の取り方や、ゲームとの関わり方を教えていく必要があります。

『ゲーム』は、あくまでも娯楽であり、子供の人生にとってそれほど重要な事ではないと気づかせる必要もあります。

また、保護者が『ゲーム』を上手に活用することで、子供が苦手意識を持っている『勉強』などの克服やモチベーションを上げることができるので、子供がゲームをしている事を叱ったり、制御しようとしたりせずに、子供のスキルUPに繋がるように上手に活用してあげましょう。

この記事を最後まで読めば、『ゲーム』の上手な活用方法の知識も広がります。

『ドーパミン』について知識が深まれば、どんな時にドーパミンが出て快楽を感じているかなどわかるようになり、他のことに興味を持たせるアプローチなどもできるようになるので、

子供の為にも、知識を深めて幅広いアプローチを身につけられるようにしましょう。

参考記事:【子育て脳科学】子供のやる気を引き出す大人の知識【ドーパミン】

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子供がゲーム依存症になる前に対処法を知る

『依存症』とは

人が「依存」する対象は様々ですが、代表的なものに、アルコール・薬物・ギャンブル等があります。
このような特定の物質や行為・過程に対して、やめたくても、やめられない、ほどほどにできない状態をいわゆる依存症といいます。

厚生労働省ー依存症
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html
相談者
相談者

ゲームをすればするほどハマって行っちゃうのね・・・

ボスゴリラ
ボスゴリラ

自己コントロールを心掛けて、ほどほどに辞めれるような距離感で関わった方がいいかもしれませんね。

なぜ『依存症』になるのか

なぜ自分の意志ではやめられない状態になってしまうのか。
その鍵は脳にあります。
まずは脳の仕組みについて、依存対象物質の一つであるアルコールの摂取を例にして学びましょう。
私たちが物事を考えたり感じたりできるのは、脳の中で神経細胞がさまざまな情報伝達を行っているからです。
しかし、アルコールが体内に入ると、脳に侵入し、情報伝達の働きに影響を与えます。

アルコールだけでなく、薬物でも同様ですが、これらの物質を摂取すると、私たちの脳内ではドパミンという快楽物質が分泌されます。

この快楽物質が脳内に放出されると、中枢神経が興奮し、それが快感・よろこびにつながります。この感覚を、脳が報酬(ごほうび)というふうに認識すると、その報酬(ごほうび)を求める回路が脳内にできあがります。

アルコールを例にしましたが、ギャンブル等で味わうスリルや興奮といった行動でも、同じように脳の中で報酬を求める回路が働いているのではないかと言われています。

厚生労働省ー依存症
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html
相談者
相談者

依存症には脳内物質の『ドーパミン』が関係しているのね・・・

ボスゴリラ
ボスゴリラ

ドーパミンがでるタイミングを知っていれば、解決の糸口が見つかるかもしれませんね!

依存症は依存している自覚症状はありません

ほとんどの場合、依存症の当事者は、自分は依存症だと気づくことはできません。
そのため、明らかに問題がある状態であっても、やめようとすればやめられる、あの人に比べたら大丈夫という発言をし、その問題に向き合えないケースが多いとされています。

また、隠れてやっているのにもうやめたと嘘をついたり、もうやらないという約束を破ったりしてしまうのも依存症の典型的な症状です。

本人も自分の意思ではやめられない病気になっているということを自覚できていないのです。

厚生労働省ー依存症
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html

依存症になるとなにが起こるか

アルコール、薬物、ギャンブル等、依存しているものは人それぞれですが、
依存症に共通することは、家族とのケンカが増える、生活リズムがくずれる、体調をくずす、お金を使いすぎるなど何かしらの問題が起きているのにも関わらず、ほどほどにできない、やめられない状態に陥っているということです。

このような状態にある場合、依存症と同じように対応を考える必要があるといえます。

依存症のことを考えるときに大事なのは、そのことによって本人や家族が苦痛を感じているのかどうか、生活に困りごとが生じているのかどうか ということです。

本人や家族が苦しんでいるのであれば、それは改善が必要な状態ですので、依存症に関する正しい知識を身に付け、適切な対応をとっていくことが必要といえます。

厚生労働省ー依存症
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html

子供がゲーム依存症になったときに起こる悪影響

兄弟喧嘩などの家庭不和

ゲームをきっかけに兄弟げんかをするなど、家族の間で不要な争い事が増えるようになります。

兄弟喧嘩など、人間関係を学ぶ上で大切な事ですが、ゲームをきっかけに回数が多くなってしまうことは問題です。

宿題をしない(勉強をしない)

宿題をしなければならないのに、ゲームをやっている時間が長く『宿題』というしなければいけない事が出来なくなる。

人生は『やりたくなくても、やらなきゃいけない事』は沢山あります。
その『やらなきゃいけない事』がおろそかになってしまうならば対処法を考えなければいけません。

生活リズムが狂う

ゲームのやりすぎで、夜寝る時間が遅くなって、朝寝坊するようになる。

自分の身体や脳を成長させるうえで大切な生活習慣がいい加減になってしまうのは問題です。
・睡眠
・食事
・排泄
・運動
などなど

上記の悪影響は『ゲーム』がなくても子供はしたくない

上記の『子供がゲーム依存症になったときに起こる悪影響』と上げさせたいただいた事は、
自分が子供のときにもしたくなかった事ではないでしょうか?

子供がゲーム依存症になったんじゃないかと疑う保護者の方は、様々な問題点を『ゲームが原因』と考えますが、本当にゲームが原因でしょうか?

私はゲームをあまりしてこなかった子供時代でしたが、兄弟喧嘩もしましたし、宿題もしたくありませんでしたし、朝寝坊も大好きでしたし、学校も行かなくていいなら行きたくありませんでした。笑

世の中の子供はゲームが無くても上記のことはしたくないものです。

悪影響の改善を目標に『本当にゲームが原因なのか?』と、疑問を持ち、適切な対応を考えることも大切です。

家庭で問題があるなら対策をする

しかし、家庭内で『問題だな』と思う事は、改善や対策をしていかなければなりません。
上記に挙げた4つ以外でも、各家庭で問題視することはあると思います。

その『問題』が、ゲームがきっかけで起こっていると考えるのであれば、上手に『ゲーム』を活用して、子供に『問題』を克服させてあげましょう。

ゲームが好きな子供にとって、どのようにゲームと関わらせるかが大切です。

子供にとってゲームは『報酬』と位置付ける

子供の『価値観』は人生経験の少ない狭い世界で作られたものです。
その狭い世界で『ゲーム』は子供に強力な快楽を与えています。

子供社会で浸透したゲームは、友達と共通の話題になってコミュニケーションを円滑に進めることもできます。
ゲームをクリアしたら、ドーパミンが脳内で放出され簡単に快楽を得る事もできます。

しかし『ゲーム』は、子供の人生にとって『最優先する事項ではない』と私は考えていて。
子供には色々な事に興味を持って、色々な経験をしてほしいと願っています。

私は、子供に色々な経験をさせる為に、『ゲーム』を報酬として上手に活用しています。

ゲームを『報酬』と位置付けることによって、子供にいろんなことにチャレンジさせることができます。

ゲームは子供にとって『お給料』

「大人はなぜ働くか?」と、考えた時に『給料』という報酬があるから働いているという人は多いのではないでしょうか?

給料という『報酬』が無ければ、大人は働いたりしないのではないでしょうか?
もちろん、ボランティアしてる人だっています。

ただ、そのボランティアをしている人たちも「人から感謝される」という報酬や「人を助けたい」という気持ちを解消したりして『報酬』を受け取っているのではないでしょうか?

『報酬』があることで人は行動すると私は考えていて、社会経験の少ない子供ならなおさら報酬を与えた方が行動すると考え、積極的に報酬を与えるようにしています。

ゲームを給料と置き換える事によって、ゲームは何かをするきっかけにできるようになります。

『報酬』=外発的動機を用いた行動は、継続させることは難しいので、内発的動機に切り替えていかなければなりません。
 
『内発的動機』とは

内発的動機付けとは内面に沸き起こった興味・関心や意欲に動機づけられている状態のこと。 動機づけの要因は金銭や食べ物、名誉など、外から与えられる外報酬に基づかないものを指す。 社会心理学者のデジによれば、内発的動機付けには有能感と自己決定感が強く影響するという。

 

先ほど挙げた悪影響は『給料』を与えれば、子供もやるようになる

先ほど上げた悪影響は子供に給料を与える事によって、取り組ませることができます。
また、その取り組ませることを習慣化することで、継続的に取り組むようにもなります。

私の家庭で実践している給料の与え方を紹介させていただきます。

兄弟喧嘩などの家庭不和

ゲームをきっかけに起こった喧嘩の場合、私は
「ゲームで誰かが悲しむなら、ゲームなんてしなくていい。家族とゲームどっちが大切なのかよく考えなさい。答えが出るまでゲームはパパが預かります。」

と、ゲームと家族を天秤にかけさせて、答えを出させます。

子供は「答えが出るまでゲームができない」ことを知っているので、そのことについて考え、答えを出し、家族の大切さを見つめ直します。

ゲームをきっかけとした争い事のときだけです。兄弟喧嘩は成長に欠かせないと考えているので、ゲームきっかけじゃなければゲームを預かりません。

参考記事:【子供が喧嘩してきたときの対処法】友達との喧嘩は子供の成長のチャンス

宿題をしない(勉強をしない)

私の家庭では、宿題をしていなければゲームはできないルールになっているので、必ず宿題を済ませてからやっています。

これは、聞き分けの良い子供だからではなく、そのルールが習慣化するのも一か月ほどかかりました。

しかし、今では宿題の他に、予習と復習の習慣もつくようになりました。
これも、ゲームという給料がきっかけでいい勉強習慣がついたと考えています。

勉強する習慣を作るルール決めが大切です。
※勉強の習慣化は環境の工夫も必要です。

参考記事:【子供が勉強を習慣化できる環境づくり4選】子供が家で勉強しない理由は部屋の環境

生活リズムが狂う

生活のリズムを整えるために、私の家庭ではルールを設けています。
『布団に入る1時間前には電子機器をいじれない』このルールは起床時間から逆算して睡眠時間を設定しています。

子供には『8時間程度の睡眠』を取ってほしいという、私の方針があり。
起床時間は朝6~7時の間に起きてほしいので、前日の22時には布団に入らせます。
そのため、21時には電子機器に触る事ができなくなります。

布団に入る1時間前に電子機器はいじれないんですが『本』や『学習』はしてもいいというルールなので、本を読んだり、予習をしたりしています。

このように、ゲームを報酬と捉える事によって、私の家庭では『子供にさせたいことを習慣化』することに成功しています。

『ゲーム』は悪い事ではなく、使い方を知らなかったり、間違っていたら悪い事にもなりますし、上手に使えるのであれば子供のスキルUPのきっかけやいい習慣をつけるきっかけにもなります。

まとめ:子供にゲーム以外の習慣を身に着けさせれるようにアプローチをする

大人は給料や人からの感謝など、自分が思う『報酬』がなければ働くことはしません。
子供も大人と同じ人間です。
子供だって『報酬』がなければやりません。

その報酬を上手に使って、子供が楽しめるように工夫してあげるお膳立てを積極的に保護者がしてあげましょう。

ゲームという報酬を上手に使えば子供のスキルUPや良い習慣を身に着ける事はできるようになります。

子供をゲーム依存症と疑い不安になるまえに、子供にどのような人になってほしいかよく考え、どのように成長して欲しいか家庭でよく話し合って、上手に報酬を与え子供の成長を楽しんでいきましょう。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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